Skip to content

日本という矛盾

「菊と刀」に見る日本論

第二次世界大戦中にアメリカ政府の依頼により執筆された「菊と刀」を読むと、次のことに驚かされる。

  • 1940年代の考察で描かれる日本人と、現在の日本人は、社会的内面的構造においてほぼ同じである
  • 著者は訪日経験がなく、アメリカ国内での日系人を対象としたフィールドワークで本書を書いた
  • 本書の日本人論は驚くほど正確である

とくに最後の項目については、日本のサブカルチャー研究はむしろ欧米のほうが進んでいる面がみられること、また、サブカルチャーなどのジャンルに至っては特にだが、英語で講義のできる大学教育者はほぼ全員外国人であるなど、外国人のほうが日本のことに詳しいという現実を知っておく必要がある。

外国人の多くが欧米人、ないし英語話者の外国人なのを鑑みると、これは多分に、西洋思想を基盤とした学術活動の優秀性を示すものと私は考える。西洋の学問はひたすら批判的思考。大学も、批判的思考を研鑽するためにあるといって過言ではない。批判的思考に関しては、学術の世界に限らず、日本人は西洋人にまるで刃が立たないのが現状であるが、これについては別の機会で述べたい。

思索中

思索中

思索中